【全体分析】
解答形式:大問2題、記述・記号選択・論述問題。試験時間 100分。
分量・難易(前年比較):分量=増加,難易=難化
特徴:前年度に続き、空欄補充(記述)問題と論述問題が中心であるが、今年度は前年度より論述問題が増加(前年度8問→今年度10問)。特に論述問 題に関 して、今年度は特に大問1にて引用された史料の内容理解がやや難しいものが目立ち、答案作成に手間取った受験生が多かったのではないか。論述問題について は、前年度同様、明確な字数指定は示されていないが、出題数が増加しており、受験生の負担はより大きくなったと思われる。
【大問分析】
1<難易度=やや難>
・古代~近世
・鎮護国家・中世の商工業・近世の農業(史料・論述有り)
*問1~4はおおむね基本的な内容。問5のセミナリヨ、問6の楽市令の説明にやや戸惑うかも。問7・9は、近世の農業と貨幣経済の関係が整理できていない受験生にとっては難問か。
2<難易度=標準>
・近代(昭和史)
・出題分野・テーマ=昭和恐慌・満州事変・日中戦争
*問1・2は昭和恐慌に関する基本的な出題。問4では「満州国」による宣伝内容が、問6では「東亜新秩序」声明の具体的な内容がそれぞれ問われている。
【学習対策】
例年,福井大学では記述・論述問題が中心に出題されている。特に今年度は前年度より論述
問題の出題数が増え、なおかつ経済史(農業・商工業)関連の論述問題が目立ち、解答に
より労力を必要とした。制限時間は100分であるが、今後も8~10問程度の論述問題が出
される事が想定され、迅速な答案作成が受験生に要求される。
平素から教科書を中心とした学習が求められる。ただ単に用語を覚えるのではなく、政治・
外交・経済・文化各分野における時代の流れをつかむため、常に「なぜこうなったのか」
という問題意識を持ちながら教科書等の説明を熟読して欲しい。また、史料を用いた設問
も見られるため、史料学習も必要となる。史料集に掲載されている重要史料について、史
料本文とその訳だけではなく、併せて掲載されている史料に関する解説文にも目を通そう。
また、論述問題対策として、迅速かつ的確な答案作成のため、出来るだけ早い時期から問
題集等を活用した問題演習に取り組み、然るべき添削指導を受けることが肝要である。
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