【全体講評】
解答形式:記述式(一部選択問題)
分量・難易(前年比):分量=変化なし,難易度=標準
*大問2問。小問合計15問。記号選択問題3問、語句解答問題3問、論述問題8問、作図問題1問。
*与えられる時間に対し問題数は少ないものの、論述問題の割合が高いため、時間的には余裕はない。記号選択問題や語句解答問題は難易度も低く、ここで確実に得点を稼ぐ。一方、論述問題は今ひとつ洗練さを欠き、正直何を書いたらいいのか迷う問題も多い。完璧な内容を求めようとせず、字数制限をしっかり満たすなど、形式的な完成度の高さを指向し、部分点を確実に狙っていこう。そういった意味では、地理的な知識の深さよりも、文章を作り上げる作文能力の有無が勝敗を分けることになるのかもしれない。
【大問分析】
[1] 地形図読解 テーマ;諫早湾干拓地 難易度;やや難
問3、問4、問5と干拓にテーマが寄り過ぎ、問題そのものの内容が似通っている。いずれも論述を含んでいるのだが、それぞれの解答もどうしても内容が似てきてしまうため、どうやって区別して書くかに苦心するだろう。あまり細かいことは気にせず、それぞれ内容が重なってしまってもいいので、しっかりとした文章を書くことだけを心がける。
[2] 地誌 テーマ;オーストラリア大陸
問3、問4と用語の説明が求められているが、決して難しくないので確実に記述しよう。問5は難しいかもしれない。字数も短く、用語だけを確実に捉える。問6は160字と一見難易度が高いように思えるが、問われている内容は基礎的なことであり、一つ一つのトピックを整理しながら文章を作る。問7は変わった問題であるが、普段から地図帳をみておくことは地理の基礎的な勉強法である。 難易度;やや難
<学習対策>
地理という科目に帯する知識の深さ以上に、文章をいかに作り上げるかという「作文能力」の高さが重要となってくる。説明を求められる問題の場合も字数的には余裕があることが多く、いかにして字数を稼ぐかに頭を悩ませる。ただし、過度な知識を詰め込んでは、それがもしも誤っている場合に減点対象となり、マイナス評価となってしまうので注意。知識の量を抑えつつ、必要最低限の事項だけを確実に記述することが大切である。語句そのものは難解なものが問われているわけではない。基礎的な知識を確実に説明できる作文能力を鍛えよう。
実際に福井大対策を行う場合には、センター対策と並行して行うことになるだろうが、そのことをうまく利用してみよう。センター地理の中でちょっと気になる言葉が出てくる。今回出題されていた干潟、古期造山帯、土壌の塩類化など、いずれもセンター地理でも頻繁に登場するワードである。そうした言葉について100字程度で説明する文章をその都度作ってみてはどうだろう。それを習慣づけることによって君の作文能力はアップするはずだ。地理用語一つ一つをあいまいにせず、確実に解釈したうえで、それらを文章で説明する技術を身につける。
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